テレホン法話
~3分間心のティータイム~

【第1002話】「千体仏」 2015(平成27)年10月21日-31日

住職が語る法話を聴くことができます

1002.jpg お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1002話です。
 京都の三十三間堂は、平安時代の後期、後白河上皇の造営によるものです。人々を迷いから救い、悟りに導く願いを持つ千手観音が千体(実際は1002体)まつられています。そして、この千体仏の中には「会いたいと願う人の顔が必ずある」という不思議な言い伝えがあるそうです。
 さて、徳本寺テレホン法話が千話を迎えるにあたり、記念の本を出版することになりました。その時、編集者との話の中で、千話に因んで、千人が描かれている絵を表紙や挿絵にできたらいいねという話になりました。そして、見事実現しました。
 水彩画家の加賀尋さんが、畳一枚に迫るほどの大きな紙に、ほんとうに千という数の人々を描いて下さいました。「徳本寺テレホン法話に宿る千体仏」です。絵の中には、千の法話の中から25話分をモチーフにした人々が活写されています。その他にも、加賀さんの豊かな感性と、細やかな慈愛に溢れたまなざしですくい上げられた、人や動物・自然が鮮やかに配置された命の大パノラマです。
 花見で浮かれている人、酔って喧嘩をはじめた男たち、野辺送りの列はしめやかに。相撲の土俵を観戦する人々。盆踊り、お念仏の数珠回し、お墓参り、灯篭流し。お釈迦さまが説法をしている姿もあります。象に乗って津波の難を逃れた様子、復興の現場で汗を流す人々、黄色いハンカチも揺れています。片や原発被災地にうず高く積まれた汚染土の入った黒いフレコンバック。犬も猫も猪も鳥も生きていて、お地蔵さまが道端で見守ります。川が流れ、海が広がり、緑の木もあれば花咲き誇る木々も活き活きとしています。
 老若男女、喜怒哀楽、山川草木、森羅万象、この世のすべてのものに仏は宿っています。ただ、普段は気づかず見えていないことが多いだけです。喧嘩相手にもにも、元々仏の心が宿っていると思えば、こぶしを振り上げるより、手を合わせようという気になります。川にも木にも仏が宿るなら、汚さず大切に育てようと思えます。あなたにも私にも、実は仏が宿っていると気づいたとき、仏心に目覚めたと言います。千という数はほんとうに大きいです。「会いたいと願う人の顔が必ずある」というほどの数です。「徳本寺テレホン法話に宿る千体仏」で、是非あなたの会いたい仏さまに出会って下さい。
 ここでお知らせ致します。テレホン法話の千話を記念して、テレホン法話集『千話一話―3.11その先へ』(定価千円)が発売されました。書店もしくは徳本寺でお求めください。徳本寺にはこちらからお申込みください。
 また、10月25日(日)午後2時より、徳本寺において「第9回テレホン法話ライブ 千話一話」を開催致します。ゲストはシンガーソングライターの堀下さゆりさん、入場無料です。是非、お出かけ下さい。
 それでは又、11月1日よりお耳にかかりましょう。

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