テレホン法話
~3分間心のティータイム~

【第836話】「神頼み」 2011(平成23)年3月11日-20日

住職が語る法話を聴くことができます

2011031102.jpg お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第836話です。
 「夜桜お七」「また君に恋してる」などのヒット曲がある坂本冬美さんは、よく神社やお寺をお参りするそうです。でも、お願い事は決してしないと言います。どこへ行っても、お賽銭をあげて、手を合わせ「ありがとう」と感謝の心を伝えるだけとか。普通私たちは、極く限られたお賽銭をあげながらも、分外なお願いをすることがあります。更には、「困った時の神頼み」よろしく、普段は神も仏も信じていないのに、何ぞの時にここぞとばかりに、「にわか信者」になる人がいます。
 最近の受験生は、どの程度「神頼み」をするかという調査結果が新聞に載っていました。受験をするとき、願を掛ける人49パーセント、掛けないという人は51パーセントと、ほぼ拮抗しています。願掛けの方法としては、「お守り、お札、絵馬などを購入」「神社にお参り」が多数を占めています。願掛けの理由には、「しないよりはした方がいい」「気合を入れて、勢いをつけたい」「自信がないので、わらをもつかみたい」などがあがっています。当然なのかもしれませんが、お参りする神様を信じているという答えはありませんでした。
 一方、願を掛けない人の理由は、「そもそも信じない」と明快です。「時間の無駄」「自分の能力、努力に自信がある」からという回答も多数あります。受験生といえば、ほぼ十代の人でしょう。それほど強靭な精神力がなくても当たり前です。しかも決められた時間で結果を出さなければなりません。後から考えて答が解ったと言っても、やり直しがきかない、すべて一度限りの受験です。
 そこで平常心を保とうとするなら、どんな問題が出ても、「ありがとう」と手を合わせてから試験に取り組んでみては如何ですか。落ち着いて、普段の努力の成果が発揮できることでしょう。この受験の場に臨むことができたのは、自分ひとりの力だけではない。お家の人の支え、先生のご指導、受験会場に来るまでの様々な人々のおかげがあったればこそ、今受験できていると思えば、こんなに有り難いことはありません。
 だから、坂本冬美さんのように、「お願いする」のではなく、いつでもどこでも「感謝する心」を忘れずに手を合わせるようになれば、平常心を養えることでしょう。間違っても、試験開始と同時に、携帯電話は出さないで下さい。入試問題をネット掲示板に投稿して、「解答だけでなく途中計算もよろしくおねがいいたします」などとお願いして、カンニング行為を働いてはいけません。このカンニング行為で逮捕された予備校生は、普段から携帯電話を神のように信じ切り、神業の如くに操っていたのでしょうか。とんだ神頼みでした。
 ここでご報告致します。2月のカンボジア・エコー募金は、168回×3円で504円でした。ありがとうございました。
それでは又、3月21日よりお耳にかかりましょう。

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