テレホン法話
~3分間心のティータイム~

【第810話】「人間ジュリー」 2010(平成22)年6月21日-30日

お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第810話です。
20100619.jpg「生きるって 死ぬ準備でしょ。おおざっぱに言えば」。これは、ある歌手の方の言葉ですが、どなたかお分かりでしょうか。ヒントは「危険なふたり」「勝手にしやがれ」などのヒット曲があります。そう、ジュリーこと沢田研二です。昭和42年にグループサウンズのタイガースでデビュー。その後、昭和46年からはソロとして活躍。元祖、日本音楽界のスーパースターとまで言われています。
2年前、彼の還暦を記念して、大阪と東京で「人間60年・ジュリー祭り」という単独コンサートを実現させました。5万4千人を動員、約6時間半に及ぶコンサートで、30分の休憩をはさんだだけで、80曲をひとりで歌いあげました。スーパースターの面目躍如といったところでしょうか。それにしても、いくら華やかなスポットライトを浴び続けても、還暦はやって来るものなのですね。それゆえの冒頭の言葉なのか、まさにジュリーの人間らしさを見る思いです。
おおざっぱに言えば、毎日が死ぬ準備かもしれません。では詳らかに言えば、「生きるって 毎日死ぬことでしょ」と、なりはしないでしょうか。毎日死ぬとは、今死んでも満足だと、悔いを残さず眠りに就き、また明日命あって目が覚めたら、精一杯生きていきましょうということです。
昨日悔いは残していませんか。今日はどうでしょう。毎日のように大なり小なりの悔いを残している私たちです。完全に悔いを残さないというのは、難しいかもしれませんが、せめて悔いを少なくするためにも、人のことを、憎まないようにしましょう。憎まないということは、「ニクイ」という悔いが残らないということです。逆に、いつも感謝の気持ちを忘れず、何を言われても「ありがとう」と答えれば、悔いが残ることはありません。「バカヤロ―」と怒鳴って悔いを残すことはあっても・・・。
人間ジュリーもファンに感謝し続けて、ここまで来たはずです。今年も半年が過ぎようとしています。「時の過ぎゆくままに この身を任せて」いては、悔いが残ります。憎まずにありがとうの心をいつも持ち続けていれば、死ぬ準備など何も必要ないかもしれません。
ここでご報告致します。5月のカンボジアエコー募金は、114回×3円で342円でした。ありがとうございました。
それでは又、7月1日よりお耳にかかりましょう。

最近の法話

【1307話】
「揺らがず大遠忌」
2024(令和6)年4月11日~20日

お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1307話です。 たとえばですが、「正月の元旦に地震の避難訓練をします」と言われて、参加しますか?正月早々とんでもないと、誰でも思います。しかし無常なる自然は、正月とか人間の都合に忖度しません。能登半島では元旦にとんでもない地震が起きたのです。 実は能登半島は曹洞宗にとっては聖地です。曹洞宗には本山が2つあります。福井県の永平寺... [続きを読む]

【1306話】
「シッダールタ」
2024(令和6)年4月1日~10日

住職が語る法話を聴くことができます お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1306話です。 「文殊丸」「行生」という2人の名前で、どなたかわかりますか。ヒントはどちらも曹洞宗に関わる方です。文殊丸は大本山永平寺を開かれた道元禅師、行生は大本山總持寺を開かれた瑩山禅師の幼名です。昔は幼い時に仮に名付ける名前や元服以前の名前を持つことがあったようです。 さて、4月8日は... [続きを読む]

【1305話】
「雪の行脚」
2024(令和6)年3月21日~31日

住職が語る法話を聴くことができます お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1305話です。 わが山元町は「東北の湘南」などと呼ばれることがあります。宮城県の最南端で太平洋に面しています。温暖で大きな台風もほとんどありません。積雪は年数回程度で、いちごやりんごが名産です。しかし、町の東側約12キロはすべて沿岸部です。それが災いし、東日本大震災の大津波は町の40%を襲い、... [続きを読む]