テレホン法話
~3分間心のティータイム~

【第975話】「心の復興」 2015(平成27)年1月21日-31日

住職が語る法話を聴くことができます

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 お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第975話です。
 昨年12月26日は22万人以上の死者・行方不明者を出したスマトラ沖大地震・インド洋津波から10年にあたる日でした。そして今月17日は阪神・淡路大震災が20年を迎えた日です。どちらも、もうそんなに経ったのか、あっという間だったね、と直接被災していない人は思うかもしれません。でも、被災した人にとっては、10年経とうが20年経とうが、時間の流れを実感できる時とそうでない時があるはずです。
 10年単位の時間の経過で、被災当時の様子を偲ぶものはほとんどなく、街はきれいに整えられています。昨年神戸の街を訪れる機会がありましたが、目を見張る復興の様子に、人々の努力と時の流れを感じないではいられませんでした。建物などのいわゆるハード面では、時間とお金がある程度解決してくれるかもしれません。しかし、ハート面ではどうでしょう。人の心は数字では計れず、時の流れでも解決できないこともあります。
 阪神・淡路大震災で犠牲になった6434人のうち、家屋の下敷きになるなど「直接死」した犠牲者5454人の遺族を対象に、心の復興について関西学院大学などが調査した結果が発表されました。127人から回答が寄せられました。それによりますと、「亡くした家族を恋しく感じる」は半数以上、「家族の死が今でも信じられないと感じる」は4人に1人です。そして3人に1人は「家族が亡くなり、自分が助かったことに後ろめたさを感じる」といいます。ただし、「以前は感じていたが、今は感じない」という人も同じくらいいました。
 東日本大震災の被災地も、間もなく丸4年が過ぎようとしています。ここ山元町も災害公営住宅や線路の復興が目に見えはじめました。直接被災していない人は、復興を客観的に実感して、この4年はあっという間だったねと言うかもしれません。しかし被災者にとって、苦しみや不自由さを抱えながらの年月は、決してあっという間ではありません。そして阪神・淡路の被災者が20年経っても、心の復興に至っていない人もいるように、不安は尽きません。
 被災地以外の人はそのことを忘れないでいただきたいし、逆に被災地の人は、苦しいことを少し忘れる努力も必要でしょう。その努力とは、人は一人では生きられないことを思い、多くの人やものに支えられているおかげに感謝するということではないでしょうか。「人様の役に立てているという手応えがあり、心の復興は震災前より上回った」という、両親を亡くしながらも人のお世話を惜しまない神戸の方の言葉が印象的でした。
 ここでお知らせ致します。12月のカンボジア・エコー募金は、84回×3円で252円でした。ありがとうございました。
 それでは又、2月1日よりお耳にかかりましょう。

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