テレホン法話
~3分間心のティータイム~

【第1064話】「22世紀へのプレゼント」 2017(平成29)年7月11日-20日

住職が語る法話を聴くことができます

1064.jpg お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1064話です。
 「どんなことも7世代先まで考えて、決めなければならない」アメリカ先住民族イロコイ族の格言です。また仏教では「一子出家すれば、七世の父母皆得脱す」との教えがあります。ひとりが出家すれば、7代の父母が皆悟りを得られるということです。それは、自分が仏の教えによって心が救われれば、先祖子孫にも良い影響をもたらすと考えてもいいでしょう。
 さて、社会起業家でオーガニックコットンの母と言われる渡邊智恵子さんは、「22世紀に残すもの」という活動をしています。それは7世代先まで考えて、今を生きるために、何を考え何をしなければならないのかをテーマに、各界の人物と対談をして、そのひととなりや生き方を発信して、22世紀に伝えようという壮大な企画です。これまで、CWニコルさん・加藤登紀子さん等さまざまな分野で活躍している方を紹介しています。南海放送ラジオで放送され、渡邊さんのブログからも無料配信されています。
 そのような番組から、私ごときに出演依頼がありました。22世紀など思い及ばない私ですが、渡邊さんが注目したのは、東日本大震災に遭遇しながら、休まずテレホン法話を語り継ぎ、千話を超えたという点かもしれません。とは言っても、今このテレホン法話をお聴きいただいている方には申しわけございませんが、テレホン法話を知らない人の方が断然多いのです。どんなに良いことを言っても、世の中の評判になることはないでしょう。それなのによく続けていられるねという、逆の驚きだったのでしょうか。
 ただ、和尚としてお釈迦さまの教えや、仏教の何たるかを、一人でも二人でも伝えたいという思いだけです。テレホン法話が22世紀まで残るかどうかについては問いません。2500年前つまり紀元前から伝わっている仏教は、22世紀までもずっと続いていくでしょう。続かなかったら、それこそ世紀末の世の中になるかもしれません。そうしないために和尚として今伝えるべきを伝えるというのが、22世紀に対する責任でしょうか。
 私たちは東日本大震災で、無常の極みを知りました。お釈迦さまのお悟りの原点も無常だったでしょう。無常を観じるとは、次なる展開へのきっかけを得たということです。どのように展開するかということについては、自分の都合優先ではなく、7世代先を考えての行動が大いなるヒントになります。復興も単に元通りではなく、将来につながるようにとの願いが込められています。仏教を信じるものとしても、どんな無常の風に襲われようとも、動ずることなく、今の一息に最善を尽くすことが、先祖に対する恩に報いることであり、子孫へのプレゼントだと思っています。そういえば、プレゼントには「今現在」という意味も含まれていると、渡邊さんから教えていただきました。何世代か後の子孫が、彼らの今現在の世界を見て、これは先祖からのプレゼントだと思ってもらえるような今日を生きましょう。
 ここでお知らせ致します。6月のカンボジア・エコー募金は、140回×3円で420円でした。ありがとうございました。
 それでは又、7月21日よりお耳にかかりましょう。
 ※渡邊智惠子オフィシャルサイトにて動画配信

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