テレホン法話
~3分間心のティータイム~

【第835話】「BGM」 2011(平成23)年3月1日-10日

住職が語る法話を聴くことができます

2011030103.JPG お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第835話です。
 BGMバックグラウンドミュージックは、テレビや映画で背景として流したり、喫茶店などで、気分を和らげるなどの効果をねらって流す音楽です。音楽というのは、ほんとうに不思議な力があるものです。それを聴いて、心和むこともあれば、逆にイライラすることもあります。励まされたり、悲しい気分になることもあります。
 このテレホン法話をはじめ、法話というからには、仏教にまつわる話ですので、堅いというイメージがあるでしょう。そんな法話にBGMを流したらどうなるだろうか。ということで、先月東京は赤坂の「カーサクラシカ」というライブハウスで、「法話ライブ」なるものを試みてみました。ライブというからには、生演奏がなくてはなりません。法話の前に、ソプラノ歌手の岡野雅代さんとピアニストの高田涼子さんによるミニコンサート。そこで、みなさんの心をぐっと掴んで、法話に入りました。
 SVAシャンティ国際ボランティア会の主催で、テーマは「心のかけはし」。布施の心はボランティアに通じ、布施もかけはしも決して一方通行ではなく、そこに得も言われぬ通い合いがあり、その潤滑油となるのは、何といっても「笑顔」であるというようなことをお話しました。そして、BGMです。話の雰囲気に合わせて、高田さんのピアノが、絶妙なタイミングで入って来たかと思えば、話だけに集中して欲しいと思えるところでは、スーッとピアノの音を控えるのです。
 BGMは心和ませるためにある。なるほど和尚の堅い話も、バックにピアノが流れることによって、ずっと耳に入り易かったかもしれません。話術の至らなさも十分に補って余りありました。無味乾燥な話でも潤いをもたらし、話のつぼを一層盛り上げて、印象付けて下さいました。何より話をしている本人が、音楽に乗せられ気分良く喋ることができたのは確かです。
 私たちの普段の生活の中でも、耳には聞こえずとも、流れているBGMがあるのではないでしょうか。それはご先祖さまから受け継いでいる命であり、お釈迦さまの教えでもあるでしょう。ピアノのBGMが、至らない話術を補ってくれたように、私たちも何か落ち込んでいる時、この命に流れている両親はじめ、ご先祖さまの願いに思いを馳せるなら、ちょっと勇気をもらえることがあります。また、無味乾燥でつまらないと思う日々があっても、今日という日は二度と戻らないというお釈迦さまの仰る無常を観じてみれば、一日が何ともったいないことかと思い、充実した生き方をしようという気になることでしょう。
 BGMは心を和ませ、潤いを感じさせてくれるものです。このテレホン法話もある種のBGMと思って聴いていただけるとありがたいです。それは「さんからの 励の ッセージ」というBGMです。
それでは又、3月11日よりお耳にかかりましょう。

最近の法話

【第1251話】
「到彼岸」
2022(令和4)年9月21日~30日

お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1251話です。 安倍元首相の国葬に反対の声が大きくなっています。その理由の一つに、きちんとした法の定めがないからです。一方、春秋の彼岸の中日にあたる、春分の日と秋分の日は、祝日法によりその意義も定められています。春分の日は「自然をたたえ、生きものをいつくしむ」、秋分の日は「先祖を敬い、亡き人をしのぶ」となっています。正々堂々とお... [続きを読む]

【第1250話】
「寛恕なる家族葬」
2022(令和4)年9月11日~20日

住職が語る法話を聴くことができます お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1250話です。 「惜別の機会を近所の人にも」という新聞投書がありました。75歳のAさんが亡くなったとき、その息子さんに「近所の人には葬儀に来て頂かなくて結構です」とBさんは言われました。Bさんは独り暮らしのAさんの通院の送迎をしていたほど親しかったのです。身内だけの葬儀もいいが、親が頼りにして... [続きを読む]

【第1249話】
「日本一からの招待」
2022(令和4)年9月1日~10日

住職が語る法話を聴くことができます お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1249話です。 地元の新聞「河北新報」の名前は、戊辰戦争に敗れた東北地方を軽視する言葉「白河以北一山百文」に由来します。明治30年創刊の河北新報は、この言葉を逆手に取って、東北復権の志を示そうと、敢えて「河北」と名付けました。 高校野球界においても、「東北地方は一山百文」的な見方をされてきた... [続きを読む]