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【第966話】 「七転八起」2014(平成26)年10月21日-31日

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 お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第966話です。

 「だるまさんがころんだ」と唱えて、鬼ごっこをしたことはないですか。子どもの頃1から10まで数える代わりに「だるまさんがころんだ」という十文字を唱えたものです。数を数えられなくてもできる、子どものテン・カウントでした。しかし、だるまさんは転ばないことの象徴のはずです。そこを転んだら面白いという発想がいかにも子どもらしいお遊びです。

 実は達磨さんはインドの和尚さんです。お釈迦さまの弟子としては28代目にあたります。今から1600年ほど前に、南インドの香至国の第3王子として生まれました。後に出家して60歳の頃、3年の歳月をかけて中国に渡ります。お釈迦さまの正しい教えである坐禅を伝えるためです。中国では梁の武帝に迎えられます。しかし、武帝は仏教の篤信者ぶりを自慢するだけで、いかにも見返りを求めている態度が窺えました。達磨さんは真の仏法を説くのは、時期尚早と判断して、洛陽の嵩山(すうざん)に少林寺という庵を建て、壁に向かって坐禅をすること9年にも及びました。いわゆる「面壁九年」です。

 その後、機が熟して坐禅を通して真の仏法を中国に広めることができました。中国禅宗の礎を築かれた祖師として「震旦初祖圓覚大師菩提達磨大和尚」(しんたんしょそえんがくだいしぼだいだるまだいおしょう)と称されています。「震旦初祖」とは中国における禅宗の第1代目という意味です。その中国から日本に曹洞宗の教えが伝えられましたので、曹洞宗の祖師としても崇められています。没年に関して、諸説はありますが、西暦532年に150歳で入滅なされました。その日が10月5日でしたので、「達磨忌」といって、ご遺徳を偲ぶ法要が営まれます。

 さて、壁に向かって坐禅をしている衣に包まれた達磨さんの後姿が、いかにも手足がないように見えたところから、お馴染みの起き上がり小法師(こぼし)となったようです。「七転八起」の達磨さんとも言われます。60歳を過ぎて尚、お釈迦さまの教えを伝えようと道を切り拓く志の高さ、あらゆる困難を克服された不屈の精神力にあやかっているのでしょう。

 今年の達磨忌は、東日本大震災から3年7カ月を迎えようとしている時でした。改めて思いました。被災地はこれまで「七転八倒」の苦しみを味わってきました。達磨さんの力には及ばないまでも、転んだら起きよう。起きたら歩き出そう。歩き出したら歩き続けよう。歩き続ければ、きっと道ができる。いつまでも転んだままでいて「だるまさんがころんだ」などと、テン・カウントされたら、ボクシングならKO 負けになってしまいます。「七転八倒」を「七転八起」に変えられたらOKです。

 ここでお知らせ致します。第8回テレホン法話ライブ「東日本大震災―転んで転じる―」を10月26日(日)午後2時より徳本寺で開催します。ゲストはクリスタルボール奏者の安達季久子さんです。入場は無料です。是非ご参加下さい。

 それでは又、11月1日よりお耳にかかりましょう。

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