法話 〜3分間心のティータイム〜イメージ

第755話「静かな枝」(2008.12.11-12.20)

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お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第755話です。

 この度、徳本寺でカンボジアのドップ・トノット村に小学校を建設致しました。お檀家さんとその贈呈式に参列し、大勢の子どもや村人の前で次のように挨拶をしました。

 みなさん、こんにちわ。カンボジアは、こんなにも暑く太陽が輝いていますが、日本は今「冬」という季節です。北風が吹いてとても寒い毎日です。カンボジアと日本では、いろいろ異なることがあります。でも一つ共通していることは、みなさんも私たちも、お釈迦さまの教えを信じているということです。

奇しくも、今日12月8日はお釈迦さまがお悟りを開かれた日です。今から約2500年前、お釈迦さまは菩提樹の下で、この世は縁によって、お互い支え合って生かされているということを究められました。この時「仏教」が誕生したのです。

今から16年前、私が最初にカンボジア訪問したとき、みなさんのように、きらきら瞳を輝かせている素直な子どもたちにたくさん出会いました。それからずっと縁を繋いできて、今回の訪問が9回目になります。昨年2月にもシャンティ国際ボランティア会カンボジア事務所に移動図書館車を贈呈するために訪れました。

しかしその時、日本で私の母が危篤状態になりました。急いで日本に戻りましたが、一言の言葉も交わすことができずに、間もなく母は亡くなりました。素直に生きることの大切さを、母に教えられて育ちました。そして、素直に生きているカンボジアの子どもたちに出会って、今日までカンボジアと縁が繋がっています。

今はもう母に対してできなくなった恩返しを、何らかの形でカンボジアに伝えたいと願っていました。母へのメモリアル、亡き母からの贈り物というつもりで「ドップ・トノット・シズエ小学校」を建てさせていただきました。学校名に「シズエ(静枝)」とあるのは、亡くなった母の名前です。日本語で「静かで穏やかな枝」という意味があります。

菩提樹のような大きな樹に楚々とついている枝のように、時が来れば葉をつけ、また葉を落とす。そよ風にも嵐にも逆らうことなく、自然のままにそよいでいるのが「静かで穏やかな枝」です。それは素直な生き方に通じます。

この学校が、嬉しい時も悲しい時も、みなさんの素直な心を更に育むことにお役立てできたら嬉しい限りです。そしてみなさんは、やがて大きく枝を伸ばし、たくさんの葉をつけ、実を稔らせて下さると信じています。今日12月8日は仏教の誕生日、そしてドップ・トノット・シズエ小学校の誕生日にもなりました。ほんとうにおめでとうございます。               

ここでご報告いたします。11月の「カンボジア・エコー募金」は307回×3円で
921円でした。ありがとうございました。
 
それでは又、12月21日よりお耳にかかりましょう。

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